急にお休みして心配させてしまったかもしれませんが、
何か事件があったわけではありません。
しかし、
そのあとに事件はありました。
ボローニャの駅で、
パスポート、財布、デジカメなど、
大事なものがいっぱい入ったバッグを盗まれました。
実に鮮やかでした。
まったく気づきませんでした。
前に紹介したアフリカに行っていた先輩のブログで、
パスポートとか財布とか全部盗まれたという記事を呼んで、
アフリカは怖いな~。
なんて思ってたんですが、
まさか自分もやられるとは…。
よく漫画とかで困った人が同じところを行ったりきたりしますが、
僕もそうなりました。
しばらくうろうろしながらいろいろ考えて、
まずカードを止めました。
そして警察に行って盗難証明書を作ってもらいました。
大使館があるローマか、
領事館があるミラノに行かなくてはならないのですが、
この時点で所持金はポケットに入ってた20ユーロだけ。
警察が駅員に言ってただでミラノ行きの電車に乗せてくれました。
ミラノについて、
まずはお腹がすいていたのでカフェでパスタを食べてワインを1杯飲みました。
これで残金9ユーロ。
この時は領事館に行けばお金も何とかなるだろうと思い、
普通に使ってしまいました。
そして住所を頼りに領事館に行くと、
閉まってました。
イタリアなのに海の日で休んでんじゃねえよ!
とつい叫んでしまいました。
このままでは野宿の危機です。
何とかお金が手に入らないかと、
もう一度カード会社に電話してみました。
「朝一に電話してくれれば、
その日のうちに提携してる銀行で現金が受け取れます。」
これはすでに夕方だったのと、
パスポートもなくて身分が証明できないのでだめでした。
「緊急のクレジットカードを滞在先のホテルに届けることができますが、
今からだと3日後になります。」
これしかなかったので、
後払いのホテルを探し、
とりあえず寝るところは確保しました。
しかし9ユーロで3日間生きていけるのか。
何にどう使うか真剣に考えました。
カフェで飲んだ1杯のワインを後悔しました。
このままでは毎日飲むという目標が途絶えてしまうかもしれない。
カフェのテラス席で他人が飲んでいるビールがこれほどうまそうに見えたことはありません。
その辺のホームレスに習い、
一度買った水のペットボトルは捨てずに、
公園の水道で水を汲みました。
そしてこの日は何も食べずに寝ました。
次の日、
ラッキーなことに安いホテルなのに朝食が付いていました。
ここぞとばかりに食ってやりました。
朝からいろんなところに電話して、
来る予定のなかったミラノだけど、
せっかく来たので散歩しました。
そしたらお腹がすいてきました。
散歩したことを後悔しました。
おとなしくしてればよかった。
もう一度領事館に行きました。
すると、
昼休みでした。
いつ開いてんだよ!
しょうがないので昼休みが終わってからもう一度行きました。
この時点ですでにお腹がすいて元気が出ません。
窓口で全部盗まれたと伝えると、
おばちゃんが、
「早くホテルに戻って盗難証明書持ってきて!急いでね!」
こんなにお腹がすいてるのに急げだと?
そもそもなんでタメ口なんだ?
空腹だとこんなつまらないことにもイライラしてしまいます。
言われるままにホテルに戻り、
また戻ってきました。
ちょっとだけ走ってみましたが、
5メートルが限界でした。
さっきのおばちゃんに紙を渡すと、
めんどくさい書類をいっぱい書かされました。
誤字だらけです。
なにやらパスポートを作ればお金を借りられるらしい。
やっと書き終わったら地図を渡されて、
「じゃあつぎはここ行って写真撮ってきて!早くね!」
また言われるままに急いで写真を撮りに行きました。
写真を撮り終えて戻るときは、
もうすぐビールが飲める!
と思い、顔はにやけていました。
おばちゃんに写真を渡すと、
「じゃあちょっと待っててね、ちょっとって言うか結構かかるけど。」
なに!?
そんなにかかるなら何か食べ物をくれ!
と心の中で言いました。
2時間以上経ち、
「閉めるので奥の部屋に移動してください。」
と言われ、
さらに30分以上待つと、
やっと新しいパスポートができました。
よく見てみると、
ICチップが搭載されている!
何に使うかはわかりませんが。
そして写真のページを見ると、
ホログラムになって、
小久保の顔の上に富士山と桜が虹色に輝いている!!
すごいですね。
そしてお金も借りて、
すぐ帰りたかったんですけど、
一番偉い人といろんな話をしました。
とても面白かったんですが、
お腹が限界だったので何とか切り上げて領事館を出ました。
ここからホテルまでが緊張しました。
これを盗られたら終わりだ。
封筒は常に歩道側に持ち、
360度気を配り、
不審者のようにキョロキョロし、
やっとホテルに着きました。
早く!
飯を食いに行くぞ!
とにかく近くにあったケバブ屋に入りました。
ケバブ早い安い美味い。
久しぶりのまともな食事を満喫していると、
ガラの悪い3人組が入ってきました。
そのうちの一人が、
「マヨネーズはダメだよ!」
と文句をつけ始めました。
店員は、
「全部入れろって言ったじゃないか!」
「全部入れるけどマヨネーズはダメなんだよ!」
すると次は違うやつが、
「これ肉が少なくないか?」
と文句をつけ始めました。
店員が、
「うちの店ではこうやってます。」
と言ってるのにまだ文句を言い続け、
結局肉を足させてました。
マヨネーズとか肉の量ぐらいでがたがた言ってんじゃねえ!
食えるだけありがたく思え!!
食べ物とお金の大事さを思い知りました。
ここまでお金と食べ物に困ったのは初めてでした。
2日間だけですけど。
今は元気なのでご心配なく。
ブログはちょっとづつ更新しようと思います。
もう写真は載せられませんけど。